目次
この電卓を使おう!
電卓の機種はカシオの
fx-375ES(現行機種)
fx-995ES(生産完了)
fx-993ES(生産完了)
fx-915ES(生産完了)
fx-913ES(生産完了)
などを想定しています。違う機種をお使いの方は必要に応じて適宜読み替える必要があります。
本試験で複素数を利用する場合は、モードを切り替えるとメモリが消えてしまうので、①複素数用と、②交点計算用の2台の電卓を用意してのぞむことになります。
今回は交点計算の練習だけなので、1台だけで利用します。
初期設定をしよう(全くの初心者のかた)
交点計算を用いるのに特に設定をいじることはありませんが、以下2つの黄色枠は話を合わせるためのおすすめの電卓初期設定です。不要な方はとばしてください。
まずすべての設定をリセットします
SHIFT 9 3 = AC
LineIO(ライン表示)にします。分数表示は不便なためです。
SHIFT MODE 2
※はじめて関数電卓を使う方へ
やってることを理解してもらうため、ここでのボタンの表示は、実際にボタンに書かれている記号ではなくボタン上の小さい記号で書いてある場合もあります。また、ボタンの色はfx-995ES、fx-993ESと同じになるように設定してあります。最初は慣れないと思いますが、頑張ってボタンを探してみてください。
実際に交点を求めてみよう!
上のような2直線の交点Eを求めてみましょう。作業は2つの手順を踏みます。
①STATモードで直線の方程式を求める
②EQNモードで2直線の交点を求める
という手順で進めましょう。
①STATモードで直線の方程式を求める
STATモードに設定します。
MODE 3 2
まずはA点(4,2)とC点(8,6)の2点を通る直線の方程式を算出します。
4 = 8 = REPLAY▶ REPLAY▲ REPLAY▲ 2 = 6 =
X座標、X座標、Y座標、Y座標の順に入力していく形になるので間違わないよう注意しましょう。これで内部的に傾きと切片が算出されました。これを交点計算で用いることができるよう、呼び出してメモリに記憶させていきましょう。
まずは切片を呼び出します
AC SHIFT 1 5 1 =
切片をメモリAに記憶します
SHIFT STO A
※ 最新機種fx-JPシリーズ(fx-JP900、fx-JP700、fx-JP500)の場合は、記憶させるときは下記のようにSHIFTボタンは不要です(以下同様)。
STO A
次に傾きを呼び出します
AC SHIFT 1 5 2 =
傾きをメモリBに記憶します
SHIFT STO B
同じようにB点とD点の2点を通る直線の方程式を算出します。
STATモードに設定します。
MODE 3 2
B点(3,5)とD点(7,1)の2点を通る直線の方程式を求めます。
3 = 7 = REPLAY▶ REPLAY▲ REPLAY▲ 5 = 1 =
メモリAとBは先ほど使ってしまったので、切片をメモリC、傾きをメモリDに記憶させましょう。
切片を呼び出します
AC SHIFT 1 5 1 =
切片をメモリCに記憶します
SHIFT STO C
次に傾きを呼び出します
AC SHIFT 1 5 2 =
傾きをメモリDに記憶します
SHIFT STO D
これで2直線の切片と傾きを全て記憶させたので、2直線の方程式を求めることができました。
②EQNモードで2直線の交点を求める
記憶させたメモリを用いて2直線の交点を求めましょう。
ここで、一点注意事項です。学校では直線の方程式はY = aX + bと覚えましたが、ここでは電卓の表示に基づいた計算を行ったほうがミスが少なくなるので、
-BX + Y =A
と覚えてください。傾きをB、切片をAとする直線の方程式です。調査士の勉強をするにあたっては、全て-BX + Y =Aの形で考えましょう。
いま、A、B、C、Dにそれぞれ記憶されているので、
-BX + Y =A
-DX + Y =C
の2直線の交点を求めれば良いということになります
それではEQNモードを起動します。
MODE 5 1
EQNモードで押すボタンは常に決まっています。電卓の仕様上、◯X+◯Y=◯の「◯」の部分に数字を入れていくことになるのですが、先に覚えた直線の方程式のとおり、入力すべきは-Bと1とAです。何も考えることなく機械的に素早く正確に押して行きましょう。
(-) ALPHA B = 1 = ALPHA A =
同じようにもう一方の直線を入力します。入力すべきは-Dと1とCです。
(-) ALPHA D = 1 = ALPHA C =
交点のX座標を表示します
=
X=5と求められました。もう一度=を押して交点のY座標を表示します
=
Y=3と求められました。
したがって求める交点Eの座標値はE(5,3)です。
繰り返し練習しよう
とりあえず手順がわかったら、一番上の座標を図示した画像を見ながら、滞りなく交点E(5,3)を求められるようになるまで何度も何度も練習しましょう。
最初は何をやっているのかよくわからなくても、だんだんとパターンが理解できるはずです。
すぐに書式問題に取り組むのもいいですが、やはり最初はなかなか抵抗があるものです。動画を利用して手っ取り早く関数電卓に慣れるというのもありです。東京法経のメディア教材のなかでも、関数電卓の単発講座は初学者にとって費用対効果の高い人気講座だったりします。
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