平成27年度本試験の基準点について
平成26年度より足切りクリア人数が多い
法務省のページで平成27年度土地家屋調査士本試験(択一)の正解と基準点(いわゆる「足切り点」)が発表されました。
⇒ 平成27年度土地家屋調査士試験筆記試験(多肢択一式問題)の正解及び基準点等について(法務省)
基準点 | 足切りクリア人数 | |
---|---|---|
H27 | 13問 | 2,250人 |
H26 | 14問 | 2,029人 |
前年(平成26年)と比較して足切り点が低く設定されており、そのため足切りをクリアした人数も増えています。平成26年度の逃げ切り点が18問だったので、今年もおそらく17問か18問というところでしょうか。
今年も総合点勝負となりそう
択一と書式の足切りをそれぞれ超えることを意識して勉強していれば、たいてい合格できていたという時代もありましたが、今は状況が異なります。
足切りをクリアーした採点対象者が増えるということは、総合点勝負になる可能性が高いので択一でいくら上積みできたかが大きく合否を分けるからです。
仮に13問でギリギリ足切りクリアーしたとして、逃げ切り点が18問だったとしたら、書式で12.5点の上積み点を取らないと逆転合格できないということになります。これだけの高得点を取って巻き返すのは至難の業といえるでしょう。
どの資格試験でも択一逃げ切りが鉄則
司法書士試験やかつての不動産鑑定士試験2次試験がそうであったように、択一と記述式の得点が合算されて総合点勝負となる資格試験では、択一で絶対的優位を築いておいて記述式で逃げ切るというのが最短の合格方法であり、王道中の王道です。
これは土地家屋調査士試験にも同じことがいえます。平成27年度本試験では記述式で安定的な点数を取ることの難しさが再確認されたとおり、実力を裏切らない択一でいくら稼げているかが合否を分けます。勉強時間の配分を間違わないようにしましょう。
択一の問12の正解は3だった
一部で見解の分かれていた択一式試験の問12の正解は3でした。今後のためにも、なぜ見解が分かれたのかを把握しておいて、きちんと正答を確認しておくのは大切なことです。
平成27年度本試験では書式についても2階か3階かで見解が分かれたので、正しい解答の方針だけでも公表をお願いしたいところです。方針の公表が、ひいては受験生のレベルアップや実務の標準化に繋がるのですから。
今でも採点結果の点数によって、おそらくこうであろうという判断はつきますが、はっきりしたことは結局わからないままとなっています。予備校の見解が分かれている過去問が存在しているのは残念なことです。