書式の学習は過去問重視でなければいけない
平成27年度土地家屋調査士本試験の建物書式問題は、予備校でも2階か3階というところで解答速報が割れました(H27.9.6時点)。
3階が有力であると思いますが、2階とした人もそんなに悲観することは無いと考えます。というのは、3階であると判断した人でも意外に図面が書きづらくて時間を浪費し、土地に悪影響を及ぼしている場合があるからです。
いずれにしてもわりと類似した問題が平成10年に出題されている以上、書式の過去問の重要性が再認識された試験でした。
エレベーターホール(H10)か、玄関(H27)かなど、当然条件の違いはありますが、過去問が印象深ければ、わりと迷いなく解けたのではないでしょうか。
平成11年以前の過去問がとけるのは東京法経学院だけ
平成10年は本試験の持ち帰りが認められていなかったので、予備校の中でも老舗の東京法経学院だけが再現問題として問題集に掲載しています。
受験生としては避けては通ることのできない過去問集なので他の予備校や独学の人も早いうちから入手して取り組みましょう。なお、書式の過去問の重要性は下記の記事で紹介しているところなのでぜひ再確認してください。
⇒土地家屋調査士の書式で、過去問を最優先にすべき3つの理由
誤植?
どうでもいい細かいことですが気づいたので付け加えます。昭和46.4.16先例の「1階と2階を区分した場合」にある斜線の向きには意味があります。「建物認定」のものは正しいのですが、予備校の書籍には2階の斜線の向きが逆になっているものがあります。これは訂正していただきたいですね。
建物が難問、土地が簡単の流れは続くのか?
書式の問題は、平成26年度に引き続き建物が難問、土地が簡単という形でした。平成25年度も建物のほうが手数のかかる問題だったということを考えれば、この流れは3年連続ということになります。
この流れがそのまま続くのかどうかは誰にもわかりませんが、そろそろ解答の順序を「択一 ⇒ 土地 ⇒ 建物」に変える人も増えるかもしれません。
毎年、官報に試験委員が告示されるので、試験の傾向と照らしあわせて分析するのも面白いかもしれませんね。
択一で逃げ切ることの重要性
今年は予備校ですら書式の解答が割れました。それも申請書や図面に大きな影響を及ぼす部分にです。受験生が緊張状態で自信を持って解答するのは、どう考えても不可能というものでしょう。
そうなってくると合格する確率を底上げするためには、やはり択一で逃げ切りを狙うしかありません。なぜなら択一の実力は期待を裏切ることはほとんどないからです。
⇒ データで明らかになる土地家屋調査士受験。択一が超重要である理由