女性の土地家屋調査士、測量士、測量士補について調べてみた

女性 調査士の概要

女性の土地家屋調査士について考えてみた

土地家屋調査士の試験内容は、電卓の早打ちや図面の正確さなどが要求されるため、手先が器用であることが有利に働く試験であり、女性向きと言えます。一方で、業務の内容自体は力仕事が含まれるため女性には困難が伴う部分もあります。そこで女性の土地家屋調査士・測量士・測量士補について調べてみました。

女性の土地家屋調査士は増加傾向にある

日本土地家屋調査士連合会の資料によれば、平成25年4月1日時点で女性の会員は496名(総個人会員数17,216名)で年々増加傾向にあります。個人会員数が減少傾向にあるなかで女性会員数が増加しているため、女性の割合も平成15年時点では2.4%であったものが、平成25年時点で約2.9%に増加しました。
ここ数年では土地家屋調査士試験の合格者に占める女性の割合は5%前後であり、これが上記の女性会員の増加に影響しているものと思われます。

単独で独立するのは体力的に困難

調査士業務は炎天下の中で穴を掘ったり機材を運んだりする重労働が伴うため体力、筋力が要求されます。また、日焼け、虫さされ、危険、トイレの問題等も伴うため、どちらかと言うと男性向きの仕事であると考えられます。したがって土地家屋調査士に合格したからといって、それのみで女性が単独で独立して業務を行うのは困難が伴うと言わざるを得ません。

女性の特性を活かした働き方もある

女性の土地家屋調査士のうち、多くは家業として親や親戚が開いている事務所や調査士法人に在籍していると言われています。女性の会員の割合が少ないからこそ、組織などに所属することで自らの役割を限定的にし、人当たりの良さなど女性の特性を活用した働き方もあります。また、司法書士との兼業で活躍している方や、講師業に力を入れている方もいらっしゃるようです。

女性の測量士・測量士補について

国土地理院による平成26年度『測量士・測量士補に関する実態調査』によれば、測量会社に勤務する測量士・測量士補の女性の割合は、測量士で1.6%、測量士補で6.1%となっており極めて少数です。測量士(補)の場合、土地家屋調査士と異なって実務を行っていなくても登録して資格者を名乗ることができるため、女性がどこまで実務に従事しているかを把握するのは非常に困難です。測量会社の事務職の女性が自己啓発の一環として測量士・測量士補の資格をとっていてカウントされているという可能性も否定できません。
土地家屋調査士には建物に関する登記や登記申請関係の業務もあるため、法律家としての側面により着目した仕事のしかたも選択することができます。一方で測量士・測量士補は、その名のとおり測量の比重が高まります。外業が増えれば体力面で女性は不利なので、測量士・測量士補を取ったからといって測量会社に勤務して第一線で男性に混じってバリバリを業務を行うのは困難といえるでしょう。

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